2日間のなかで残念ながら一日しか参加できませんでしたが、東慶寺での大地の再生講座に参加してきました。
2019年秋の台風により土砂災害が発生した境内奥にある急斜面地の処置になります。
手を入れる前の写真。
まずは、風の草刈り(風が吹いたときのように揺らぎを考え、草を刈る)をしながら、谷の部分の水脈が見えるようにしていきます。
水脈が見えてきたら、そこにある程度の幅と深さの水路を蛇行させながら掘り進めていきます。溝を蛇行させたり、曲げたりすることにより、渦や対流が生まれる。
まっすぐにしてしまうと、空気も水も速く流れてしまうため、生物が住みにくくなってしまう。
獣道が水や風の流れる場所がであり、獣道を見極めることで水脈がわかる。
へぇ~~と腑に落ちる。
溝の合流部には点穴を。それにより多面的な空気と水の流れが。
溝には、有機物(炭、竹・笹等)を入れ、木々の根を誘引することができる。
不自然にならないよう入れることが大切。
最後には、土留めのために焼き杭と丸太を使い、水の波紋のように自然のごとく、創り上げていきます。
最下部にはかなり大きな点穴を開けています。
最初の写真との違いが良くわかると思います。 朝の風の流れとは明らかな違いを感じられました。斜面奥からの光も。 人が創り上げたものではありますが、そこには自然を感じ取り、自然の流れに逆らわない、矢野さんの大地の再生だからこその風景がそこにはありました。 この風景をすばらしいと思いませんか。
これが本来の先人がやっていた土木であると深く感じました。 昨今、頻発する自然災害や土砂災害から多くを学び、人と自然との共生を考え、先人がしてきた本来の土木を見直し、早急に対応していかなければいけない時だと強く感じます。
・・・
次の日は右手に力が入らず、箸はまともに使えず、字も書けず・・・
いや~情けないですね(苦笑)
今回の事は、家の庭でも実践していきたいと思っています。
さらにそれを、実際の建築の庭にも生かしていけたらと。
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